fc2ブログ
2011.08.10

リヨン駅 天井を見上げると、モネの夢が見える

先週のリヨン駅マニアックシリーズの続きである。
普通にリヨン駅を撮影すると、たとえばこんな風になる。
駅だから列車は必要であるし、この駅の名物レストランにて、アガサ・クリスティの小説のタイトルにして、日本の夜行列車の代名詞の元となった”ル・トランブルー”が見える。
トラン・ブルー(青列車)、ブルートレインである、念のため。
ここ始発の南仏行き夜行列車である。
110810-1

だが、今回はここから目線を上に向けてみる。
主役交代である。
屋根が主役であるが、この写真だと、まだまだ、TGVの自己主張が強すぎる。
110810-2

横から撮ってみる。
横から撮ってみましたというだけで、あまりインパクトはない。
110810-3

思い切って、TGVの天井だけ、一体映っているのかどうか、わからぬほどにして、天井を撮ってみる。
鉄っちゃんといっても、物質としての鉄好きに、おお、感動の天井写真一丁あがりである。
まるで果てしなく重なる、パンタグラフのようである。
110810-4

天井の梁を支える飾りも、
110810-5

時計を支える飾りも、ビスのブツブツも、パリらしい顔をしているのだ。
その造形は、今や、誰の注目も浴びる事はないが、まだ息づいている。
110810-6
鉄鉄鉄、鉄の時代の創造物なのである。
鉄道のレールだけが、鉄なわけではないのである。


こうしたオタクはフランスにはいないのだろうか?
いやいや、いたのだ、少なくとも100年ほどまえに。
クロード・モネ。
やつの、サンラザール駅の連作は、やはりオタクの域に違いない。
凝り性でなければ、自宅に池は掘るまい。
”やつ”と言ってはイカンな、オタク大先輩であるのだから。
スポンサーサイト




この記事へのトラックバックURL
http://rvabeille.blog80.fc2.com/tb.php/1050-b0c28498
この記事へのトラックバック
この記事へのコメント
管理者にだけ表示を許可する